2014年08月18日

蕎麦猪口に見る地域性

昨日に引き続き、蕎麦猪口についてです。

以前、書いたかもしれない内容なのですが、昨日来店されたお客様とのお話にも上ったのでふたたび。

楢岡焼の定番品扱いの蕎麦猪口は大と小の二種類があります。
DSC01182_blog.jpg

右が「大」で左が「小」です。
世間一般の大きさは「小」の方。「大」は秋田県民用サイズで高さはあまり変わりませんが直径がぐんと大きくなりずんぐりした見た目です。もともと楢岡焼の蕎麦猪口も一般サイズしかなかったのですが、地元の方々からの要望により「大」も定番品の仲間入りをしました。

上から見るとこんな感じ。大の方が一回り近く大きく作られています。直径は小が大体8センチ、大が大体10.5センチです。
DSC01184_blog.jpg

なぜ一般的サイズではいけないのか?
それは秋田県民の蕎麦や素麺の食べ方に大きな理由があるのです。蕎麦など箸ですくいあげた麺の先っちょだけ麺つゆにつけて食べるのが通だと言われたりしますが、秋田県民はすくいあげた分すべて一回麺つゆの中で泳がせ、さらに素麺になると豊富な種類の薬味も麺つゆの中に仲間入りすることが多いようです。

試しに私の実家の素麺の薬味を思い起こせば、ネギ、おろしショウガ、炒りゴマ、刻み大葉、千切りキュウリ、炒り玉子が並びます。キュウリと玉子はおかずっぽい雰囲気がありますが、薬味として蕎麦猪口の中の麺つゆに素麺と一緒に泳がせからませて食べます。最初のうちこそネギだけショウガだけと1種類の薬味+素麺をすすっているのに箸が進むにつれ全部が混ざり合った状態になります。色々入ればもちろん麺つゆも薄くなるので足さねばならず、薬味や麺を少し欲張るともう蕎麦猪口の中はいっぱいいっぱい。一般サイズの蕎麦猪口の包容力では到底無理。

「普通の大きさの蕎麦猪口だと麺をすする時に麺つゆやからまった薬味がこぼれないように、そーっとそーっとすすらなきゃいけなくて、もう大変なんですよね」とお客様。激しく同感しました。そうなんです。そうなんですよ。これだけ色々入ると麺つゆの水位もあがりがちですしね。

蕎麦猪口を並べた棚の前で「大」を手に首をかしげていらっしゃる方は大体県外からのお客様、逆に「小」を手に悩んでいらっしゃるのは県内からのお客様が多いようです。県外のお客様の方の疑問は「この微妙な大きさの小鉢は何用なのだろう?」が多く、県内のお客様の方の悩みは「この大きさだとぐいのみとして使うには大きいだろうか、量的にはちょうどいいのだが、すぐ酒(の在庫)がなくなってしまうと(台所から)怒られるかな〜」という内容のよう。

こんなに地域性がばっちり現れた器もおもしろいと思います。みつまめやコーヒー用として使うとしてもやっぱり私は「大」を選ぶかな。しっかり食べて飲まないとバテますしね(笑)。
posted by UH.Komatsu at 16:50| Comment(0) | TrackBack(0) | クマの製品紹介
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