2010年12月26日

すべからく慎重に 〜急須レポート4〜

先日穴あけをした本体と、取っ手&注ぎ口の乾燥具合が同じ程度になりました。
いよいよ部品接合の始まりです。
(乾燥程度に差があるとヒビや入ったり、あとで部品が外れたりします)
前回は、私も作業しましたが、今回はいまだ穴あけ作業があるのでひたすら穴あけ。
新人含め三人の陶工がいっせいに作業にとりかかりました。
初めて挑戦!の人間が多い今回の接合作業です。
DSC01091_blog.jpg

取っ手と注ぎ口、お互いの角度はだいたい80°くらいが注ぎやすいとされています。
そして部品それぞれを本体に接合するには、接合した部品の長さを考えつつ、
本体の丸み具合に合わせて接合部分をカットしなくてはなりません。
この「カーブさせてカットする」というのが難易度を上げているポイントです。
本体自体も手づくり品なので、一個一個丸みが違うため、
その都度、カーブ具合を調節しながらカットする必要があります。
カットを失敗すると隙間ができたり、接合後の取っ手、注ぎ口の長さや角度が変わり、
結果、使いにくい急須になってしまいます。

たとえば注ぎ口
先端が低いとお湯を注いだ時点で、じょぼじょぼとあふれ出してしまいます。
またお茶を注ぐときの切れ具合も、角度と曲がり具合によって差が出ます。

たとえば取っ手。
本体の重心から外れた角度で接合すると、完成後、持った時に重たく感じる急須になります。
安定も悪くなりますし。

そんなわけで、今回は全員2個接合が終わると小ボスのところへ持って行って
検品とアドバイスを受けながらの作業になりました。
なので、一人当たり一時間に片手の半分ほどの数しか作業が進まなかったのですが、
ここは大事な過程なのでスピードではなく質重視!!
慎重に慎重に進めます。
今、手にしている一個で得た感覚を次の一個に活かせますように。
DSC01090_blog.jpg

接合作業が終わると、今まで以上にゆっくり時間をかけて乾燥させます。
ここで焦ると接合部分にヒビが生じるので要注意!
特に注ぎ口は接合部分が上下に広いため、乾燥程度に差が出やすく
その分、ヒビも入りやすくなります。
(上から乾燥が進んでゆくため)

乾燥が進んでゆくと、注ぎ口の先端部分が自然と曲がってきます。
水平だったはずなのに、片方にせりあがってきているようなといったら伝わるでしょうか?
これは部品をロクロで作成しているためで
ロクロの回転によってねじれた粘土が元に戻ろうとしているのです。
よってロクロの回転方向とは逆方向に曲がってゆきます。
聞いたところによると、この曲がり具合は人によるそうで個性が出て面白いんだそうな。

一応、接合時点でどれだけの曲がりが出るかアタリをつけてカットしてはいますが、
完全乾燥の後、仕上げとして曲がりの生じた部分を平らにすべくもう一度カットします。

DSC01094_blog.jpg
接合作業の背後で、社長がフタを作り始めました。
これも乾燥具合を接合の終わった本体に合わせるためです。
まだ作りたてのため、下部が削られておらず、キノコが群生したように見えます。
こちらも乾燥が進んだら下部を削り、
空気を取り入れるための穴をあける作業に移ってゆきます。

素焼きまでもまだ遠い。
地道に行こう!お〜!

posted by UH.Komatsu at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 作業状況
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/42254768
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック