2011年05月30日

ピーヨのこと

「5月は巣作りの季節」とあったのは、エリック・バトゥーの「めぐる月日に」だったでしょうか。楢岡陶苑周辺でも、ゴールデンウィークあたりから目に見えて野鳥が増え、ロクロ場前の柿の木やブロック塀の上で、さかんに聞きなれない声で鳴いてはつがいになって飛んでいく光景が見られました。

その中で目をひいたのはこの鳥です。
DSC01284_blog.jpg

ウソ鳥?ひよどり?
名前は分かりませんが、ある日突然10羽くらいがやって来て、さかんにピーヨピーヨと甲高い声をあげては、だらりと下げた翼をぷるぷるふるわせてアピールしてました。どんどんつがいになって飛び去っていくのですが、どうしても要領の悪いのが約一羽…。

アピールしてもアピールしても振られてばかりで、あげくすでに相手の決まった鳥にちょっかい出して追われたり、作成中の巣の中にまでついていって攻撃されたりしてました。見ていると、捕ってきた餌を食べようとして落としたり、飛行中の虫を捕らえようとして交わされたり。相手の見つからない理由が分かりすぎて、ロクロ場では苦笑が絶えませんでした。人間なら「仕事に生きます!」とか「趣味をとことん追求します!!」とか結婚以外の道は色々ありますが、その点、鳥はものすごくシビアかもしれません。

一羽きりのまま五月中旬がすぎ、朝も早よからピーヨピーヨと甲高い声が聞こえてくると「まだ見つからないのか」、「大丈夫なのか」とロクロ場の人間も心配になってくる始末。ピーヨ君は窓の外のすぐそこのマルメロの梢にいるのですが、ロクロ場とは窓以上にぶあつい見えない壁があって何もしてあげられないのだよ…と、こちらまでさびしくなってしまうことしきりでした。

なにしろ、この後ろ姿。さびしい!さびしすぎる!!
DSC01282_blog.jpg

ピーヨ君が日がな一日梢でピーヨピーヨと鳴かなくなったのは、もう下旬後半になってからでしょうか。相手がみつかったのか場所を変えたのか、あきらめたのかは分かりませんが、たまに低空飛行で飛び去る後ろ姿を目にします。これはどうなんでしょうね。ことの顛末が読めないので、また急に戻ってくるのではないかと、柿やマルメロの梢が気になってしかたのないここ数日です。
posted by UH.Komatsu at 16:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 諜報員クマの事件簿
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