ロクロ場作業はここしばらく夏の記念品の作成に取り掛かっています。
お湯呑を800弱。

天井近くもこのとおり。

まだ高台の削り出し途中ですが納期まではあと一カ月。これから素焼きして施釉して本焼きして検品して、という流れですが、そのあとを受け継ぐ包装班はいつ焼きあがってくるのかはらはらしています。あまり切羽詰まってからだと大騒ぎになること確実なのを知っているので。
包装班と言えど、湯呑完成までは作成班なあたりが人出の足りないイタイところですが、私は作業班に入らずギリギリランナーにならないよう祈りながら、せっせとしおり折って熨斗刷って箱整備して包装紙や緩衝材を的確サイズにカッティングしてと地味な作業に追われています。準備は余念なく。と分かっていても一人で挑むとなかなか先が遠い…。
そんな楢岡陶苑メンバーをあざ笑うかのように、近隣在住の野良猫が出さなくていい手を出してきたのが今週始めのこと。窯場に入り込まれ、色々難儀なことが起こっています。もともと強風でガラスが割れた窓から入り込んだようなのですが、猫にとってはワンダーランドな窯場なため何度も忍び込んでくるようになってしまいました。
品物をのせた板を差す棚なのですが、猫好みだよなあ、こういうの。

忍び込むだけならまだしも、あちこちアクロバットに歩き回って施釉して窯詰めを待っていた品物をけり落とし、踏み割る行為により陶工陣を敵に回しました。
猫被害の模様。上から蹴り落とされると下の品物も必然破損します。


まず窓ガラスのビニールを補強。アクリル板を買ってくるまでの応急処置として、新しいビニールの上下に梱包用透明テープをべたべたに張ってみました。これは猫の目には変化なく見えるようで、窯場にて陶工と鉢合わせした時、逃げようとビニールに体当たりしたものの破れずに、ばい〜ん、と跳ね返され、立ちあがった格好のままずるずる滑り落ちるを繰り返していたそうです。
猫大慌て。
必死に、ばい〜んずるずるしている背中を陶工が棒でつついてみたので、猫もっとびっくり。別方向に猫まっしぐら。「馬鹿め(笑)」と勝利したつもりでいたその晩、今度は猫の逆襲を受けました。色々落とされ割られ、焼きあがった品物まで割られる始末。窓の補強は破られていないので、まだどこかに猫専用出入り口があるようです。
社長は猫落とし(?)を仕掛けようと画策しているようですが、はたしてどちらが勝利するのでしょうか。今のところ、猫が出入りしている場所が特定出来ていないため、人間側が不利なようです。
そうはいっても、現在作成中の注文品をまた大量に破壊されては信用問題にかかわるので戦いはどうしても陶工勝利でなくてはいけないのです。まずはどうしても猫の出入り口を突き止めないとねえ。