午前10時頃出発直後の大曲です。えらい吹雪でした。耳にまで雪が入ってくる〜。

車内は薄手のセーター一枚でいられるほどあたたかく、足先が冷たいとか、窓際のシートが寒いということもなく、快適にのんびりできました。試乗会でしたが車内販売もあり、お姉さんのスイカ・ペンギンのエプロンに目が釘付け…。そこじゃないだろうと思いながらも、ペンギンの足跡がカワイイのです!!

各シートのテーブルはこれくらいの広さ。手帳の確認や読書やお弁当にちょうどですね。

秋田〜岩手間の仙岩峠付近を通過。山間を行くので沢が見えます。滝は凍ってました。仙台の友人が言うには、東京〜仙台間は平たいとこばかりで飽きる風景が多いので、こういう変化のあるところを走るのは楽しそうだ、とのこと。当たり前の風景なのでなんとも思っていなかった〜。南の方から来るとそういう感じなんですね。

盛岡を過ぎると、ずいぶん降雪量が減りました。平らな所には積もっているけれど、高さのある部分はそうでもありません。いいなあ。

そして宮城県古川周辺になると、春!?と思うほど青々とした風景に。しかも青空!!

わずか2時間のうちにこれだけの天候変化の中を駆け抜けて行くなんて。奥羽山脈を隔てて天気が全然違うのは分かっていますが、こんなに?とびっくりします。こんなに急激な変化の中を行くのですから車体にかかる負担も相当と思うのですが、それを凌ぐ車体なんでしょうね。
盛岡を過ぎるとミニ新幹線扱いの秋田新幹線から東北新幹線の線路に変わるのですが、もちろん普通営業している他の車両とすれ違う機会が出てきます。あの一瞬の風圧のような圧力が苦手なのですが、今回の車両では一度も感じませんでした。車窓から見ていないとすれ違いに気付かないほど。同じようにトンネルに進入した時のキーンとした耳鳴りもありませんでした。従来だと寝ていても耳が詰まって起きたりしていたんですが。ここも快適さのひとつのようです。
さて新車両ではスピードアップもうたわれています。テスト運転のようにスピードを体感させてもらえたので、それぞれ写真を撮ってみました。加速度が伝わるでしょうか?
まず130km/hから。

270km/hへ加速。ちなみに現行こまちの最高速度は275km/hだそうです。

そして300km/hへ。乗客から拍手が起こりました。揺れや圧力はたいして感じませんでしたが、外の風景がぱらぱら漫画や映写機のフィルムを見ているようでした。仙台〜盛岡間42分もうなずけます。

仙台では1時間の自由時間をいただきました。事前に連絡していた仙台の友人がホームまでお出迎えに来てくれましたが、挨拶もそこそこに止まっているスーパーこまち車両へ。「いや〜、コレ見ちゃうと今のが色あせちゃうわあ。普段は高速バス使うけど次回の秋田行きは新幹線だ」とのご意見でした。そのまま友人と駅内で食事をしてタイムアップのため再びホームへ。2時間かけて仙台へ行き、駅から出ずにまた帰る。人生に一度あるかないかの不思議な滞在時間となりました。
帰りの車内。程良く疲れが出てきてシートに沈みかけた、この時、気になる場所発見。ここです。通路の天井。

せっかく実った田んぼの中にいる雰囲気を演出した車両なのに、病院みたいな天井はもったいないように思えました。いっそ田んぼの上空の写真でもあったら楽しいかもしれません。車両ごとに四季折々で春車両や冬車両などなど。グリーン車は黒と青が基調なので夜空とか。殺風景なのも残念ですが、暖簾のような吊り広告もなあ…、そんな妄想を膨らませながら朝以上のえらい吹雪の大曲に到着。ああ、たった2時間の移動で快晴の青空は夢になってしまいました。つまりはそれだけの距離を移動したということ。距離を感じさせない新型新幹線。すごいですね。
スーパーこまちの乗り心地は素晴らしいです。まだ車両が少なく今後改良しながら増量していくそうなので、さらに良いものになっていくと思います。ご旅行楽しみですね。よい旅になりますように。