2013年07月14日

「若冲がきてくれました -プライス・コレクション展」岩手県立美術館

ちょっと前のことですが、冬に仙台の友人から手紙と一緒に送られてきた割引券(100円引)を握りしめて、岩手県立美術館「若冲がきてくれました プライス・コレクション展」へ行ってきました。多分、友人としては、仙台に見に来いとの意があったように思えますが、日程が合わなかったので盛岡へ。平日でしたが、駐車場は満車寸前で県外ナンバーの多いこと。

エントランス付近には、日本と岩手とコレクターのプライス氏出身地のアメリカの旗が!!
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館内に入ると早速、虎がお出迎えです。
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展示されているコレクションは、最初から最後まで個人コレクションであることの良さと面白さが溢れんばかりのものばかり。アメリカの方が、作家名ではなく、作品を見てよいと感じることが選ぶ基準であるだけあり、難しいより楽しいものが多く、プライス氏が「子供にみてもらいたい」と話されていたことがよく分かりました。楽しみながら、日本にこんなすごい文化と技術があったことを知る経験は、後の人生に何かしら影響を与えるように思えます。

展示室に入ってすぐ、行く前に「日曜美術館」で予習?した「群鶴図屏風」に密やかに興奮。斜めの方向から見ると、屏風の折り返しの角度で途切れてしまう鶴の体が、別の面に描かれた鶴の体と重なって一羽の完体に見えるというもの。ヘンな角度から伸びたりしゃがんだりして「鶴が!鶴が!」とやってたら、後から来たお客さんたちも真似して眺めて「鶴が!」とやってました。知っていないと眺めるだけで終わってしまう美術館の恐ろしさよ。古典や歴史も押さえておけば、題材からのイメージの広がりをもっと楽しめたのになあ。行ってから後悔しても遅いのだ。精進せねば…。そうそう、軸の表装も面白いものばかりでした。表装に興味を持った展示会は初めてです。けれど図録には表装なしで掲載されているのが残念です。最近の図録は図書扱いで、あとで書店取り寄せもできるんですね。へーっと思いながら、ちゃんと会場で購入してきました。

写真がうまく撮れなかったのでこちらで。
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コレクターのプライス氏は、火事になったら、猿と蜂が描かれた軸を持って逃げたい(お気に入り)そうですが、私は数枚あった虎の絵にひかれました。タッチや雰囲気は特別好みではないのですが、ものすごーく「山月記」が読みたくなりました。夏の文庫フェアで買おうと思っていたら、今年は入ってませんでしたが。

今回のプライス氏のコレクション展は、仙台からスタートして、盛岡、福島と巡回し、その後はカリフォルニアへ帰ってしまいます。もともと数年前の東京での特別展で日本での展示会は最後にするおつもりだったそうですが、震災の様子を見て、東北の人々への励ましにと貸し出して下さったことに感謝です。でもその一方で、これらの作品が日本から出て行ってしまうことが残念で、さらに自国の文化を見いだせなかった日本の姿勢も残念で。不景気続きの現代日本で見る目(資金だけでなく)を持つ新たなコレクターは育つのか等々あれこれ考えさせられた特別展でした。内容の割りに800円というリーズナブルな入場料にも、コレクターのおはからいがあったのではないかと思います。ガラスケースをあえて外した品もありましたし。

さて、お昼は美術館内のレストランに行ったのですが、ちょうどお昼時で30分待ち。その間、右側のおばさまグループはバーモントカレー派かジャワカレー派かで白熱論議を交わし、左側のお兄さんはプラトンの本を読書中。左右の温度差が面白くて仕方なかった真ん中です。

メニューは、楽しむ休日!と心を決めて出向いたので、奮発して特別展タイアップメニューの「若冲弁当」をチョイス。
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味が濃そうな見た目ですが、全然そんなことはなく、おいしくいただきました。ちょこちょこ色々なモノを食べるのは、足りなさそうに見えて実はおなかいっぱいになるという真実。食後の紅茶には干菓子がつきました。双鶴模様にタイアップの香りがします。
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「若冲がきてくれました-プライス・コレクション」は7月15日まで。明日までです。前期と後期に入れ替えがあったので、両方行きたかった。福島まで追いかけて行くか?学生だったら追いかけて行ったと思います。残念ですが、図録を眺めてよしとします。

posted by UH.Komatsu at 11:55| Comment(0) | TrackBack(0) | クマのお出かけレポート
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