2010年07月19日

変形皿デビュー

昨日、夏の登り窯も無事終了しました。
作品を作られた方、御満足いただけたでしょうか?
通常どおり多種の販売商品の窯出しを期待して下さっていた方、B品市もあると思われていた方、ごめんなさい。
夏は、体験作品の焼成がメインの窯なんです。

DSC00647_blog.jpgさて窯出ししている間に梅雨明けしたそうです。

そういえば急に30℃前後の日が続くようになりましたものね。

さて前回の登り窯、3月のまだ寒い頃に入社したF君の作品がお店に並びました。
品物は「変形皿」。


DSC00770_blog.jpg

ろくろを使わないで成形するタイプのお皿で、練った粘土を塊に仕立てた後、たたら板で同じ厚さにカッティングした粘土板から形を作っていきます。

変形皿という名の通り、作り手の感覚で縁をフリル状に持ち上げて面取りを施すので、一枚として同じ形には仕上がりません。
そこが楽しい品物です。

まったく同じものをいくつも作るのも難しいのですが、変形皿の難しさは、フリル状の縁にあります。
理想は均等なフリル状ですし、うまくヒダ寄せしたつもりでも焼成最中にへたって窯出ししたら平たい板状に戻ってしまっていたりもします。

こっそりと技を必要とする変形皿ですが、F君の性格的に、将来完全に重ねられる、つまりほとんど誤差のないものも作ってしまうかもしれません。

どきどきしながら待っていることにしましょう。

余談ですが、前回紹介した「う?な冷酒大ぐい呑み」は、この一か月余りのうちに売れてしまいました。
嬉しいような残念なような。
複雑な気持ちです。



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2010年06月22日

「う」?

DSC00608_blog.jpg登場しましたのは「冷酒大ぐい呑み」です。

定番の「海鼠+あめ釉」よりも鉄分の多い釉薬がかかっているので登り窯で焼成すると実にイイ感じに焼きあがります。
3月の登り窯焼成分でも片身代わり等、変化にとんだ風景を見せ、最近店頭で人気の一品です。

その中の一個が上写真です。
外側は素敵に片身代わりしています。
ですが、イチオシなのは内側で、あえてポップをつけてみました。

真上からのぞいてみましょう。
DSC00609_blog.jpgこんなです。
お分かりでしょうか?

左下部分。ひらがなの「う」に見えませんか?
作成した陶工は奇しくも「う」から始まる名前です。

もちろん人為的に出したものではありません。
陶工本人は「う、が出た〜」と喜んでました。

冷酒大ぐい呑みは、冷酒に揺らめく内側の美しさも人気の理由です。
器を傾ける度に視界に入る一文字。
ぜひとも「う」のつく名前の方の手に渡って貰いたいものです。

*「う」から始まらない名前の方は、美味い酒の「う」ということで盃を重ねることにしましょう。
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2010年04月29日

馬上盃

ここ数年姿を見なかった馬上盃が店頭に並びました。DSC00474_blog.jpg
見てのとおり、高〜い高台が特徴です。
馬上盃という名もこの独特な高台に由来しているのだとか。

馬にまたがっている姿に似ている?とか
高〜い高台を握ると馬に乗っての飲酒に具合がいい?とかとか
諸説あるようなので断言はしないでおきます。

馬上盃という名を見聞きすると、なぜかいつも王翰の「涼州詩」を思い出します。

 葡萄美酒夜光杯   
 欲飲琵琶馬上催    
 酔臥沙場君莫笑    
 古来征戦幾人回    

「葡萄酒を夜光杯につぎ、飲もうとしていると誰かが馬上で琵琶を奏でているのがきこえてくる。
もし酔い潰れてこの戦場の砂漠に臥し寝してしまっても笑わないでください。昔から遠くの戦に駆り出され、無事に帰還できた者が何人いたことでしょうか。」
(意訳はかなり大雑把です)

という詞。国語の教科書に載ってました。高校の。

夜光杯は玉やら石やら製(諸説あり)で陶器ではないし、馬上で持っているのは琵琶なので、なぜだ?と我ながら思うのですが、イメージとして浮かんでくるのです。
字面かなあ。
でも「馬上」は出てくるけど「盃」の字はちがいますね。
名称の持つなんとなくな異国情緒のせいかもしれません。

ところで春の夜の闇というのは、開放的な夏の夜の闇とちがって、とても閉塞的な闇を持っているように思います。
闇の粒子が池の底に沈殿しているさらさらした泥に似ているというか。
夏の夜に遭遇するのが妖怪であるなら、春の夜に現れるのは鬼であるような気がするのです。
鬼といっても金棒持って虎皮パンツのではなく、もとはヒトだったんだけど色々あって鬼に変化しましたの方です。
そう、能に出て来るようなと言った方が分かりやすいですね。

もうじき桜も咲きそろいます。
夜桜見物に盃を重ねて、うっかり異界に踏みこまれませぬようくれぐれもお気をつけ下さい。




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2008年05月07日

ブルードロップ

bluedrop.jpg

ゴールデンウイークが終わりました。
期間中は好天に恵まれ、お客さんが...
あまり来ませんでした。


楢岡焼の場合は特に、焼成中に釉薬が流れます。
その釉薬が雫となって、下にポタリと落ちたときに、
そして落ちた先には何もなく、かつ水のように広がる前に冷めて固まったときに、
直径1cmあるかないかぐらいの珠になります。

偶然の産物。
そして不思議で複雑な色合い。

それをアクセサリーにしてみました。
正確には、アクセサリーにしてもらいました。

「伝統陶器」とは言えませんが(そもそも粘土部分がありません)、こんな遊び心もいいかもしれません。

ちなみに写真はハットピンとヘアピン。
どちらも800円です。
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2008年05月01日

携帯ストラップ

keitai.jpg

コーヒーカップやマグカップの取っ手、あれは本体と別々に作って後でくっつける、という工程で作られることは容易に想像できるかと思います。
具体的には、まずカップ本体をロクロで製作し、後日(翌日〜2日後)取っ手を製作します。カップ本体よりも取っ手の乾きが早いので、お互いがちょうどいい具合に乾いてきたところで、ペタッと貼り付けます。

さてそこで。
取っ手を作る際、予備として少し多めに作るのですが、失敗することはほとんどありません。そのため、多く作った分だけ余ってしまうことになるのですが、それをそのままドロに戻すのはもったいない...というわけで。

取っ手をリング状にしてみました。

そのリングを連ねてチェーン状にしてみました。

素焼きしました。

釉薬を少し垂らしました。

本焼きしました。

携帯のストラップにしてみました。
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2008年04月23日

はちみつ壷

honey.jpg

むかーしむかし、あるところにおじーさんとおばーさんがおりました。
おじーさんは山へシバキに...じゃなくて陶器を作り、おばーさんは川で贅沢...じゃなくて陶器を売りさばいておりました。
めでたしめでたし。


そんなわけで、楢岡焼角右衛門窯四代目・小松幸一郎氏の製品の中に、高さ20cmほどの壷風な花器がありました。
先日(といっても2ヶ月以上前ですが)その花器と同じ形のものを注文され、いくつか作って登り窯で焼いたのですが。
その花器の名称がわからず、作業中は呼び名がいろいろ変わりました。花瓶とか花器とか言ってた時期もありますし、味噌壷とかたん壷とまで言ったこともありました。(これナイショ)

で、あるとき閃いたのです。これはハチミツ壷だ!と。

そんなわけで、クマさんと一緒に記念撮影。



追伸。
暖かくなると不思議な行動をとる人が出てきますねぇ。
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