2020年08月26日

岡本太郎展に行きました。 〜千秋美術館

お盆勤務明けの定休日、マスクとアルコールスプレーを携えて、秋田市千秋美術館の岡本太郎展へ行ってきました。絵画はエネルギーが強すぎて向き合うことが難しい時がありますが、立体や写真等の岡本作品は好きで、一時、関連本をあれこれ手に取りました。なので、太陽の塔関連の展示に期待大!!

太陽の塔の前に、まずは絵画展示室から。以前、美術番組で見て、気になっていた「坐ることを拒否する椅子」が3つもありました。しかも、キャプションには「座ってよい」とのこと。これは座ってみなければいけませんね。

↓椅子です。
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歯のように見えるのは、なんとゼーゲルコーンです。斬新な使い方!!
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いざ!と思ったものの、他の作品観賞中の方々が誰ひとりとして座らないので、一応、監視員の方に確認してから(←チキン…)、気持ちを強く持って座ってみました。瞬時にして、え!!という空気が流れて、ざざっと距離をあけられましたね、続いて座ってみる人も出ず…。この椅子、顔面に座るということで腰かける気持ちに躊躇が生まれるのだそうですが、周りの空気と視線の方がよっぽど拒否感がありました。座っていいって書いてあるのに!!せっかくの機会なのに!!周りの反応はどうあれ、私自身は生きているうちにやってみたいことのひとつを達成したので満足しました。3つ、全部座りましたよ!!

いよいよ、太陽の塔ゾーンへ。大阪万博の頃、私はまだ生まれていなかったのですが、二年ほど前に塔内部の修復番組を見てから興味津々です。
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塔内部「生命の樹」の説明展示。コレ、小学生の時見てたら、ガラクタ集めて夏休みの工作宿題にしてただろうなあ。
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興味深かったのは「祈り」の空間。
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「地底の太陽」を取り囲む世界各地の民俗信仰(と思われる)面や偶像の数々。太郎さんがあちこちで目にしてきた色々がアウトプットされたんだろうなあ。向かって太陽右手付近にナマハゲの面もありました。東北旅行の折の体験の結実でしょうか。実際の万博会場においては、踏み込むのに少し勇気がいる空間だったのかもしれませんが、人の祈りの対象としての太陽の偉大さ、そして祈りに使う媒体はそれぞれあれど、祈る内容はあまり違いはないんだろうなあと思えました。

一番謎だったのは、万博後、コレが行方不明ということ。こんな大きいもの、どうしたら行方不明になるんでしょう。埋め立てられたいう説もあるようですが、それが本当だったら、ある意味、日本人スゴイ…。
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出口付近にあった赤い手。くぼみに餌まいて鳥を呼びたくなります。
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展示スペース的には普段よりも、こじんまりした印象でしたが内容は濃密でした。ああ、面白かった。また別の作品がきてくれるといいな。そして、椅子に座ったので次の目標は、実際に太陽の塔の内部を観に行くことに更新されました。

これから展示を観に行かれる方は、ぜひ「坐ることを拒否する椅子」に座ってみてくださいね。

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2019年06月10日

椅子に座りに美術館へ

デンマークデザイン展を観に千秋美術館へ行ってきました。3月に前売りチケットを買ったのに、いざスケジュール調整してみたら、だいぶぎりぎりな日程に。でも行けてよかった。

予定では以前買ったアジフライが素晴らしく美味しかった秋田市民市場のお惣菜屋さんのお弁当を買って、千秋公園でランチをしてからのはずだったのですが、当日は残念なことに、その日だけ雨(苦笑)。お天気とお休み日の折り合いがつくかどうかは空にお任せなので仕方ないですね。

結局、公園ランチは先送りして、ガドガドさんにて久しぶりにタイカレーをいただきました。黒米を甘く似たデザートも。昔、インドネシアの島々が好きな友人と百貨店のインドネシアフェアに通いつめたり、在日の方々の交流イベントに参加したのも今くらいの時期だったのを思い出しました。

ちなみに友人の娘ちゃんは、バリ舞踊を習っていて発表会のお誘いもいただきました。なんて素敵な習い事!!

さて、美術館。
今回の特別展ではデンマークデザインあれこれ(家具、照明、食器などなど)が見られるのも楽しみでしたが、一番の期待はハンス・ウェグナ―がデザインした椅子5種類に実際座る体験ができること。本で見たり、遠くに住んでる友人が買ったりしていたYチェアにやっと座れる!実物は民芸店で見たことがありますが、「座るな、触るな」と張り紙されていたもので…。お店の気持ちもわかりますけどね。
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待ち望んだ機会に胸を熱くして全部順番に腰かけてみましたが、憧れのYチェアより、初見のラウンドチェア(ザ・チェア)の方が、私にはしっくりくることが判明しました。ちなみに連れは、奥から二番目の黒いどっしりしたパパベアチェアに座りっぱなし。はまったような感じがよかったそうです。

ラウンドチェア。
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これもよかったミニマルチェア。ダイニングルーム用に作られた椅子だそうですが、部屋のすみっこに置いておいて、読書とか、ぼーっとする用にいいなあ。
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常々座り心地の悪い椅子に座った時に、我慢を敷いているのはお尻(座面)だと思っていたのですが、実際は背中(背もたれ)だったよう。あって欲しい所にちょうどよい角度とカーブでそこにある背もたれに感動しました。よく「人間工学」という言葉を見聞きしますが実感したのは今回が初めてです。何事も経験は大事。これから毎月1000円ずつ椅子貯金しようかな。

ちなみに、こんなのもありました。
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日中は座って、夜は座面をぱかっと立ちあげてジャケットとパンツをそれぞれかけておけるもの。よく考えられてますね。でも、これだといずれ怠惰に流されて、椅子のままか洋服掛けかどっちかに落ち着いてしまいそう。そうなる自信あり…。

秋田の次は三重県立美術館へ巡回するそうです。懐かしいなあ、三重県立美術館。20代の頃、よく行きました。いただいた彫刻展のポスターまだ持ってるなあ。


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2019年04月25日

刺巻の水芭蕉 

先日の定休日、強行軍で刺巻の水芭蕉を見に行ってきました。小学校の3年生くらいまで何回か行ったことがあるのですが、部活動の開始を機に完全ストップ。30年近い時を経て、ここ数年はゴールデンウィーク用品物の納品の後などにできるだけ足を伸ばすようにしています。なぜなら工房の窓から雪が消えて行く様を眺めているだけでは春が来たことを実感したりないから。

今年は盛岡に行った帰り道に寄りました。夕方4時も回った頃に立ち寄ったのですが、駐車スペースには車みっしり、しかも県外ナンバーばっかり。昔は水芭蕉と遊歩道しかなく、人もそんなにいなかったのですが、今や警備員さんもいればババヘラの売り子さんもいます。奥には売店と軽食コーナーまで。数年前に久しぶりに訪れた時は、その変わりっぷりに驚いたものですが、肝心の水芭蕉の方は30年前と全然変わってなくて、それはそれで驚きました。

まだ上手でないウグイスの鳴き声を聞きながら、ハンノキと水芭蕉の間を散策開始。
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水芭蕉の間に渡された遊歩道という名の板二枚の上を渡りながら群生地を巡るようになっているのですが、なにしろ板がせまいので、そして所々傾いているので前方からやってくる人とすれちがうのが結構難しい(笑)。たまにある畳み半畳から1畳くらいのデッキや、二叉路になったところで上手にすれちがわなければいけないので、さりげなく足を止めて水芭蕉を眺めながら、すれちがうタイミングを計りあっている無言の気遣いを感じます。

水のないところにも水芭蕉はたくさん生えていますが、水の流れがあると花や葉がより大きく、香りも漂います。冬の間は香りらしい香りがなく、雪解けの頃は土臭さが強いばかり。その時期を過ぎてのようやくの花の香り。何か別の花の香りにとてもよく似ている気がしましたが、なんの花のものか結局思い出せませんでした。
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その辺は花が大きく瑞々しいからか、人も水の流れがあるところ好きなのか、撮影スポットとしても人気が高く、今年もものすごーくにぎやかなおばちゃんグループに撮影を頼まれました。ちょっと前までは、カメラを返すと同時に「焼き増しして渡すわね〜」という声が響いたものですが、この頃は「LINEで送るわね」「届いた、ありがと〜」と話が早い(笑)。ちなみにこのグループの方々とは、その後、遊歩道のあちこちで再開し、そのたびに「あら、先程はどうも」「いえいえ」というミニ交流をくりかえしてきました。
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カタクリが群生した一帯もあります。実家の近くの山に群生していたので春先にたくさん積み歩いたものでした。斑点模様のある葉の形も、積んだ花を握って持ち帰るとへなへなになってしまう茎の冷たい感じも結構覚えているものです。
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帰り際、売店もちらりとのぞいてみました。去年は袋にみっちり入ったコゴミを買って帰って、たーんと天ぷらを揚げたのですが、今年は行った時間が遅かったので、生鮮系のものはありませんでした。残念。でも、花、香り、水の流れ、青空、光、鳥の鳴き声、見知らぬ人との会話、冬の間には無かったものを満喫できました。春が来ましたね。

帰りは道端の桜を眺めながらの道行きになりました。朝通った時は蕾だったものがすでに満開。今年の桜は蕾が膨らむまで長かった分、その後が早いなあ。

ちなみにこちらは盛岡の美術館の桜。しだれ桜でしたが、ソメイヨシノと競うように満開でした。
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あまりの満開ぶりに、枝をかき分けて幹に寄ってみました。内側から見るとこんなふう。
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この次の日、会社周辺の桜は満開になりましたが、お休みした分、残業になったのでいつもの桜を見に寄れず、今日はあいにくの雨。次の休みも雨の予報が出ていますが、車の中からでも桜を見に行ってみようかと考えています。もっと体の奥から春と桜で満たしたい感じ。きっといつまでもぐずぐずと雪が降ったり積もったりしていたからでしょうね。なので急いで散らないよう願いながら作業している本日です。
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2018年12月02日

うつわ〜ドラマチック展へゆく

ついうっかり、こんなフライヤーを見つけてしまったので
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岩手県立美術館で開催されている「うつわ〜ドラマチック」展へ行ってきました。仕事は忙しかったのですが、雪が降ってしまうと山越えが大変になるので安全なうちに。

ルーシー・リーやハンス・コパー、バーナード・リーチなどの作品もありましたが、メインはどちらかというと前衛的なもの。器そのもの、ではなく、器というフォルムをキャンバスにして、どれだけ自らのテーマや自己の表現を成し得るかという作品が多かったです。
↓こんな感じ。
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結果、器としての機能性や使い勝手と言うものは失われ、あっちを向いてもこっちを向いても、わあわあと自己主張を叫ばれているようで、半分も観賞しないうちに、とても疲れてしまいました。普段、実用的な器ばかり手にしているので余計にそう感じたのかもしれません。出口近くの浜田庄司の大皿が見慣れた器らしい器で、やっと安堵のため息をひとつ。私は、現代美術を鑑賞すると疲れてしまうことが多いのですが、そうか、自己主張が強いせいか、と今さらながら変な気づきを得ました。

一緒に行った陶工は、目の前にある完成形を眺めるより制作過程に思いを巡らす方に気持ちが向いていたので、そんなに疲れることはなかったそうな。そうか、そういう見方をしていましたか。知識のない私にはできない見方です。

久しぶりに併設のレストランにも寄ってみました。展示に合わせた特別メニューもありました。「器」というテーマにどういう寄せ方をしてきたのかと思ったら、春巻きの皮を器にスープ、とか、焼き林檎を器にアイスクリームと言ったものでした。
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興味はあったのですが、オコゼをメインにした他のセットメニューが気になって、そちらに決定。オコゼと言ったら、マタギが山に入る時に山神様に供えるたいそう醜い魚でしょ?という秋田の山人的イメージしかないので、どんなのが供されるのかと楽しみにしていたら、想像以上の、とてもお洒落なプレートが運ばれてきました。オコゼ、淡白で美味♪
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ちょうど友人からラインが来たので「人生初オコゼ中」と自慢してみたところ「結婚式?」との質問が返ってきました。結婚式のお料理と間違われる美術館のレストラン、なんてクオリティの高いこと。おススメです。秋田の美術館も、その辺頑張ってほしいなあ。観光客の喧騒の中、焼きそばやラーメンでは余韻が吹っ飛んでしまうので。ちなみに岩手山もばっちり見えるロケーションなのですが、ここ近年はいつも雲の中で全容を見せて貰っていません。

美術館のあとは、やっぱり盛岡八幡宮へ。9月にもお参りしましたが、その後、仕事がぐぐぐんと忙しくなったのでお礼参りに。もう薄暗くなりかけでしたが、七五三のお参りのご家族がちらほらと見えてました。いつ来ても、散歩や買い物帰りの方々がちょっと寄って、結構しっかりお参りされて行く姿がいい神社だと思います。
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紅葉に夕日が当たっていました。秋田(会社近辺)はもう全部散ってしまったよ…。
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帰路に立ち寄った雫石の道の駅にて、浄法寺産のうるしの蜂蜜を見つけました。うるし?うるしって花つくの?という無知っぷりを披露しただけで購入はしませんでしたが、こっそりまだ気になっています。味とか、かぶれたりはしないのかとか。いつになるかは分かりませんが次回、見つけたら買ってみます。

これから秋田方面から観賞へ行かれる方、山越えには十分ご注意ください。




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2018年09月12日

盛岡散策

9月11日、県外の友人と現地集合で盛岡に行ってきました。最初に話が出たのが確か5年前、当初は一泊の予定だったのですが年月に転がされているうちに日帰りになりました。

まずは盛岡駅で落ち合って、盛岡八幡宮へ。お参りに加えて友人は御朱印を貰いに、私は古いお守りを返納に。本殿、大黒様、恵比寿様、干支の社、初詣かといわんばかりにしっかりお参りしてきました。
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石段を登りきると空気が変わるような気がします。

今週末に例祭を控えての昨日で、あちこちで様々な準備の途中でした。周辺の商店街でも神楽や流鏑馬告知のポスターをたくさん見かけて、各町内の皆さんは山車の制作に精を出してみえました。盛岡山車。見たい…。

この櫓?下層部に猫が侵入して行くのを目撃したのですが、一緒に並んでたらおもしろ…、いえ迷惑ですね。
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お参りのあとは肴町の商店街と紺屋町を散策しました。「ござ九」さんに「釜定」さんに「ひめくり」さんなどの手仕事のお店の合間に酒屋、パン屋、はちみつ屋など。

南部せんべいのお店では、その味付けの豊富さにびっくり。ココア?冷麺?7月に別の友人から届いたマンゴー八橋とレモン八橋にも驚きましたが、南部せんべいも裾野が広がっている!!これは秋田も何か頑張らねば!!(←何かは不明。)
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しめくくりに材木町の「光原社」さんへ足を運んで、仕事のことをちらっと考えて帰途につきました。友人はまな板と日本酒(菊の司)と鶏ロール(商店街の肉屋で特売)とドイツパンとくるみクッキーを抱えて。私は、りんごカゴと鶏ロールとドイツパンとせんべいを抱えて。

食べ物の方が圧倒的に多い上に、なぜそれを?的ものを買って帰ることの多い私たちです。内館牧子さんによると「女は旅で土産を持ちかえり、家で楽しんだところでやっと旅双六あがりになる」そうです。そのとおり。これから数日間かけて、旅を終わらせてゆきます。

大量生産、大量消費のものにはほぼ触れず、そしていつも屋内で細々仕事しているので、この一年で一番太陽の光を浴びて、一番歩いた日になりました。夕方には片方のふくらはぎがツリかけて、両カカトが痛くなりましたが、よい一日になりました。これでまたしばらく屋内でみっちり働けそう。

帰り道の最後の最後にて、わんこ兄弟に敗北の図。ちなみに中身は銀河高原ビールです。
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常々キャラクター商戦にはひっかかるまいと思っているのに、どうしてもこの方々には勝てません…。
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2018年07月04日

新潮社の装丁展 新潮社記念文学館

昨日、春から行かねば、と思っていた角館の新潮記念文学館の「新潮社の装丁」展へ行ってきました。
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思い立ったらすぐ行けばいいものを、購入したばかりのワンピースを着て行きたい、などという余計な希望を付加したがために会期ぎりぎりのお出かけになりました。(注・実に風通しのよい布地のワンピースのため27℃以上で着用しないと寒い)。6月後半に気温が上がり始め、そろそろかとスケジュールと相談し始めると次々にやってくる仕事の波、用事の波、急激な高温、暑さ疲れ等々。結局、実行予定を3回見送って、暑いし初めていく場所だし角館遠いし、と日ごとに重くなる腰に、応援要請した友人に渇を入れて貰ってようやく出発!!

駐車場の入り口が分からなくて歩道の方に車の頭を入れてしまい、後続車をやり過ごしてからバック、バック〜。武家屋敷通りから少し外れた場所かつメインの道路から奥に入ったところにあるので閑静です。
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たぶん、撮影スポットと思われる「雪国」。
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建物の道路を挟んだ向かい側。しだれ桜の葉がふさふさで、枝が近い分、風が吹くと葉ずれの音が大きく聞こえます。日本人的涼の空間。
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ちなみにこのしだれ桜の枝の向こうには西宮家があります。武家屋敷の母屋や蔵を利用したレストランやショップがあるので、ついでにひょいとのぞきに行けます。
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さて、「装丁」展。もう会期も終わりに近いからか、ほとんど無人だったので、舐めるように2時間近く堪能してきました。展示品は大正時代頃の文豪・文士と呼ばれる方々のものがほとんど、昭和・平成のものがちょろっと。クロス張り、型押し、天金、書袋つきの本。布には字が印刷できないので型押しで、など作業過程の可不可の結果であったりもするようですが豪華!!サテン生地装丁の古い文庫など触ってみたくてくらくらしました。そういえば小学生の頃、家の押し入れから半分腐食した少年少女世界名作文学全集というのを発掘して喜んだ記憶があるのですが、あれもクロス貼り、そして新潮社でした。新潮社は翻訳文学に力を入れてきたとのことで納得しました。

装画が入った本になると、竹久夢二、岡本太郎、バーナード・リーチとこちらもそうそうたる面々。そして現代の本になると様々な紙質の差、製造終了と共に失われた紙、布。技術を駆使して専用に工夫された紙など、前の時代とはまた異なった側面を持つ装丁になってきたようです。ひととおり見終わったら、足を休めつつYonda?パンダのコマ撮りミニ映画を観賞。今はキュンタですがパンダの方が欲しいグッズ盛りだくさんだったなあ。

さて、こちらの文学館、総合情報センターという名前の建物に併設されているのですが同じ建物内に図書館が入っていました。昔、利用していた角館庁舎近くの図書館が今は更地になっていて、一体どこに行ってしまったものやらと思っていたら、こんなところに!!そして新潮社の本が充実しているのも垂涎ものでした。クレストブック専用の棚がある〜。いいな〜。でも借りたら返しにこなくちゃいけないからな〜。

涼しい館内にいるうちに気温はぐんぐん上って35℃になりました。負けずにちょっと出歩いて、気になっていた果物屋さんのパフェを偵察(という名のご褒美。重い腰を上げたから)。
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その後は文学館で書いた絵ハガキを出しに郵便局まで歩き、通りをぐるっと一周して道端の安藤醸造さんの仕込み水をいただいて帰宅することに。
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かなり久しぶりの角館でしたが、知っている以前の姿と比べると町民向け商売店がぐんと減って、観光客向けのお店や標識が随分増えた感じがしました。あちらこちらと歩きまわらなくても狭いエリアで散策できるような。町民の方から生活より観光に向けた比重が大きくなっていると耳にしたことはあるので、いいか悪いかが立場によって変わるのだとは思いますが、昨日は観光的立場が大きかったので充実したお休みになりました。

「新潮社の装丁展」は7月8日までです。興味ある方はお早めに。

余談ですが、私の角館のイメージはこんな感じです。家屋とうっそうとした木々に囲まれた隠れ家的な雰囲気。横手はとにかく広々としたイメージなので真逆だな〜。
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2018年05月27日

道川の海&道駅いわき

先週のお休み日は海を目指して秋田県を横断してみました。正しくは「海辺の道の駅を見に行ってみよう」です(笑)。

見慣れた山の間からまた山が見えるような道(105号線)をどんどんゆくと
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だんだん新鮮な風景に。
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そして8年ぶりくらいの日本海〜。うっすら男鹿半島が見えました。
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目指したのは道の駅いわき。通常の道の駅施設の他に、海辺っぽく活魚センター、海鮮焼き店舗に、オーシャンビューの温泉施設にコテージ、そして日本唯一の島式漁港公園ありの道の駅です。内陸人にはどれも眩しいものばかりです。

道の駅の外壁には意外にツバメがたくさん巣を作っていて砂浜や波打ち際の上を飛び回っていました。海辺ってカラスはあまりいないのかしら。
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さっそく島式漁港公園に渡ってみました。陸地からの島の全体像を撮り忘れたのですが、海の中にワイングラス型の人工島(天鷺プラムワインにちなんで)を作り、内側が漁港に、そして港を囲む壁の上を一部歩いて巡ることができる作りになっています。
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きっと早朝は漁から戻ってきた漁船で賑わっていると思うのですが、お昼近くだったので、ちらほら釣り人がいる他はほぼ無人でした。

もやってある漁船近くには魚一匹と
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魚一匹分の骨が落ちていました。内陸だったらせいぜい川カニなところです。
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公園部分で一番だったのは男鹿半島を望むココ。
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いったん壁に上ったあと、壁上の歩道に少し下る階段付近です。海風は暑くも冷たくもなく生臭くもなく、すぐそこがテトラポッドなので穏やかな波音が聞こえる以外はほぼ無音。ここに比べると内陸は、車の音、トラクターの音、草刈り機の音、鳥の声、犬の声、牛の声、葉ずれの音…等々、騒音ではなくとも音が多いと感じます。そして水平線まで何もないと言う開けた眺望は山を見慣れているとすごく新鮮です。この階段に腰をおろして読書したいわあ。もしくは海鮮串とビールでも。ぼーっとしたい方におススメスポットです。きっといつまでも座っていられます。ちなみに反対側には海と風車と鳥海山が見えます。見慣れた鳥海山とは形が違うのも一興(笑)。
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自然を堪能したら人工的な楽しみへ移行です。徒歩でも車でも350メートルほどの距離で道の駅へ移動できます。お昼には小丼2種類を選択できるセットをいただきました。由利牛のステーキなども選択メニュー内にありましたが、せっかく海辺へ来たので漬け丼とタコ天丼を。漬けの下にはたっぷりとメカブが敷いてありました。そうか、こうやって食べてもいいのね。
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食事の後は施設内横移動で温泉に。こんなに浴槽に直射日光が当たる温泉は初めて経験しました。通常の浴槽も露天風呂もオーシャンビューで、日本海に沈む夕日を見ながらの贅沢な入浴ができる温泉だそうです。しかし!入浴中にばっちり日焼けもしますので、行かれる場合はご注意を。

道の駅いわきは、かりんとうが多く売られている道の駅でした。商品ラインナップにも地域性が出るものですね。餅物が多いとか豆物とか。今回は県外にもファンの多いあつみのかりんとうと磯海苔塩かりんとうを買ってきました。どこでも売ってると思いきや量(750グラム)に負けて乾燥海藻サラダも。
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上、2つが後日用の楽しみであれば当日用の楽しみもないとね、と活魚センター用に用意して行ったクーラーボックスに串焼きを入れて帰宅しました。生魚も楽しみにしていたのですが、時間的にあまり魚がなかったのでアワビとツブ貝とアサリとホタテの串物です。ちょっと内陸人の胃には重いかも。
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帰り道は曲がるべき場所をまちがえて、結果道に迷い、行きの2倍の時間がかかりましたが、頭の中が水平線で満たされて充実した1日になりました。これまでなかった「頭を休めに海を見に行く」という選択肢も増えました。海を見て、食べて、温泉も入れて、と色々一か所でできるので、あまり時間が取れない方にもおすすめできるスポットだと思います。ちょっとくたびれたと思った時にまた行こうかな。
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2018年05月13日

桜と流木

5月も半ばとなり、新緑の眩しい季節になりました。ほんの二週間前には桜咲いていたのになあ。春の進行が早いのは始まりだけではないようです。私はと言いますと先週、健康診断=胃カメラという、ここ最近ずもーんとのしかかっていた重しが外れてやっとのびのびした心持ちになりました。外れて分かるその重さ。

それはさておき、今年は4月30日に恒例の神岡の河川敷の桜を観に行ってきました。GW前の注文品の作成と納品で出勤が特別スケジュールになったので、本来ならば満開の日に休日だったはずが桜吹雪の時期にずれこみました。

それでも、なんとか間に合った感じです。
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例年通り、池の端から公園をぐるっと回って川べりの桜並木へ。
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ここまではいつもと変わらずだったのですが、今年はスゴイモノがありました。
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去年7月の大雨で浸水した時に流されてきて桜にひっかかったままと思われる流木です。根っこから引き抜かれる形で押し流れたようで、そして根を覆っていた土は全て流されたようで、まるでビーバーか何かの巣のよう。
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おそらくコレも
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そしてコレも洪水時の置き土産だと思われます。この公園、完全水没してましたから。水の力って恐ろしい。
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でも、この日は穏やかに水面を花筏が流れていました。
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GWのおでかけはこれだけ。何せ、お迎えする方ですから。3月4月と怒涛の忙しさで品物を増産しましたが、ほとんどが注文品として外へ出て行ってしまいました。ご来店下さったお客様に満足していただける品ぞろえであったかどうかが来年への反省材料です。

来年のことはもちろんですが、来るべき次の季節に備えねば。頑張ります!!

余談ですが、通勤路脇の桜の気にカラスが巣を作りました。木の芽時から毎日様子をうかがっていたのですが、まだ枝ばかりの桜の木の股に拵えられた巣が日に日に桜御殿へ変化。贅沢なカラスだのうと思っていたら、すぐに青葉御殿に変わり、そしていつの間にか巣は撤去されたようです。まあ、カラスが増えても困るのは分かるんですが、桜と青葉の御殿を追われたカラスはいずこへ。ちょっと気になっています…。




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2018年04月02日

道の駅おおうち

3月24日、由利本荘市大内の道の駅へ行ってみました。いつもの会社への通勤路から由利本荘市に向かったのですが、進むにつれて雪の有無が一目瞭然になりました。南外地区はまだ山も田んぼも雪が多く、やっと顔を出した田んぼの畦を一筋の足跡をつけてカモシカが歩いていましたが、大内地区に入るとすでに畑にビニール仕込んで苗植えしている姿が。早い!!

ちなみに次の日の会社の周りはこんなでした。
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1時間かからず、道の駅はーとぽーと大内着。敷地内に複数の建物が建っているため全景が難しいので一部を。
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三月と言うことで「由利本荘ひな街道」や「町中ひな巡り」が開催中。道の駅と同じ敷地内にある図書館でも様々なお雛様が展示されていました。
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オーソドックスなものに、
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横手市の中山人形のものも。
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そして吊るし雛。ぶら下げられている一個ずつに意味があるそうで、「ニワトリ」の「早起き出来ますように」がくすりと笑えました。分かる分かる。
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こちらは道の駅に飾られていたもの。
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ここ数カ月、日は差さないわ、雪と氷ばっかりだわで黒白灰色に見慣れた目には赤や桃色が鮮やかでなりません。吊るし雛、冬の終わりの一番薄暗い頃に店にぶら下がっていたら、ぱあっと明るくなるだろうなと、これまで何回か思ったのですが、買うと高く、自分で作るとなるといったいいつ完成するのやら。一本だけぷらんと下がっていても、それは寂しい…。

お昼は道の駅でいただきました。ほんとは名物のとろろ飯をいただくはずが、ついうっかり「3月限定」に惑わされて「ひな膳ちらし」をオーダーしてしまいました。でも、ちゃんと、きぬさや麺つきですよ。とろろはね、多分、次回も食べられるからね…。ちなみに大内のきぬさや麺は大嘗祭献上品だそうです。さやえんどうの粉末を練り込んだ緑色の麺はつるつるで稲庭うどんに似た喉越しでした。
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抹茶セットもあったので。あちこちの抹茶セットを試しているので外せません。いちごシャーベットぜんざいにお抹茶という和と洋の折衷型でした。
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食事の後は、併設のぽぽろっこで温泉に入って、産直をのぞいて帰宅しました。同じ県内と言えど、大仙、横手、湯沢とは微妙に品ぞろえがちがいます。あられ用の干し餅とあられ多し。これはこっちの方ではあまり見かけません。

戦利品1。あられとブルーベリークリームのパンケーキ。桃クリームのものを狙っていたのですがコーナー一周してるうちに売り切れました。あられは塩が薄くて、干し餅特有の歯ごたえがあっておいしい。
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戦利品2。ルッコラと山にんじんをば。
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ルッコラはサラダに、山にんじんは蒸しエビと一緒にかきあげに。両方ともびっくりするほどシュウ酸が強くて食べているうちに舌がぴりぴりしてくるほど。食べ終わってから結石が怖くなって近所のスーパーにカルシウム強化のヨーグルトとチーズを買いに走りました。春は青菜と言えども量は適切に。

最後の青菜でちょっとつまずきましたが、道の駅おおうち、楽しめました。季節が進むと並ぶ品物もどんどん変わって行くのが産直、また行かねば。




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2017年11月23日

三浦しをんさん講演会へ

11月18日、仕事の後、ひとっ走り角館まで三浦しをんさんの講演会へ行ってきました。
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開催を知ったのは、なんと前日。まだ一週間ほど貸出期日の残っている本をふらりと返しに行った大曲図書館でフライヤーをみつけてしまいました。こういうものは大体午後一時、二時頃スタートということが多いので、がっかり情報だな〜と思っていたら、午後六時からとのこと。思わず二度見しちゃいましたよ。頑張れば行ける!行けるではないか!!天気が少々危ぶまれましたが、こういう天の啓示的な事柄は実行すると実りが多いもの、そして、フットワークの軽さは失いたくないもの、ということで一路角館行き決行〜。

会場は樺細工伝承館でした。雨のそぼ降る暗闇の中を会場目指してぞろぞろ歩いて行く人の数の多さにびっくり。建物に入って、開場待ちの老若男女入り乱れ具合に、またびっくり。席について、立ち見も出ていることにまたまたびっくり。読者層が広いのはさすがですね。

さて、講演会は三浦しをんさんが、一人で話すなんて無理、と一度は断られたのだそうで、塩野米松さんが聞き手として色々と質問して行く形式でした。塩野さんは、これまでの実績どおりの聞き上手でみえて、「創作と取材」という実に渋いタイトルの講演会のはずが、とても興味深く楽しい時間になりました。

お話のメインは「神去なあなあ日常」と「風が強く吹いている」について。よかった、内容覚えている作品で(笑)。神去については、林業の取材に行かれたことは知っていたのですが、なぜ舞台が三重県だったのかが気になっていたので納得(おじい様のお宅があり、林業に就かれていたそうです)。そして、聞き書きについてのお話も興味深く、聞き書き甲子園の冊子も気になる…。

風が強く、の方は、箱根駅伝の物語なので、全出場校全出場選手のタイムと順位を把握するための綿密なダイヤグラムの様な一覧表を見せていただきました。きっと、今後絶対目にする機会など無い資料、貴重です。なんでも古本屋で見つけた昔の日本大学の駅伝データを視覚化した本を見つけて参考にされたそうですが、その点もしをんさんらしく、そして、そういう環境が羨ましい限りです。

物語は、素人が一年の練習で箱根駅伝に出場するというものなのですが、案の定、素人が出られるわけがないと言われることもあるようで、「できたって書いてあるんだからできた」と強くおっしゃっていた三浦さん、多分、いや書いたのあなただからと胸の内で突っ込んだのは私だけではないはず(笑)。

そして、初めて使うと言うレーザーポインターを手渡されたとたん、「コレは会議とかで使うやつじゃないですか〜。てええい、てええい」とあちこち指されていた姿が、あまりに面白すぎて講演会の記憶=てええい、だけになったら勿体ないなと危惧している本日です。そういうとこに、つい反応してしまう私…。

そんなこんなで楽しく興味深く面白く講演会は終了しましたので、帰りのみぞれもなんのその、行って良かったと帰宅の途につきました。

どうでもいい情報ですが、三浦さんとは同い年になります。同い年の人が頑張っている姿を見るのはいいものです。私も頑張ろう。







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2017年10月26日

地味に散歩

台風が過ぎた翌日は久しぶりにいい天気になりました。ちょうど休日で用事があって横手に行ったのですが、まっすぐ帰るのがもったいなくなり、家とは反対方向に散歩にでかけました。

大曲より紅葉の進みが少しだけ早い感じ。
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赤は色づいていましたが、黄色はまだのようです。
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こんな雰囲気だと踏みこまずにはいられませんね。
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観光施設内なので、シーズンオブジェを発見しました。だいぶ早い時期に作られたのか、ちゃんとカボチャをくりぬいたジャック・オ・ランタンが傷みかけていて不気味な雰囲気がよく出ていました(笑)。風の強い夕暮れだったらもっとそれっぽいんだろうなあ。
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菊祭りの前日でもあり、あちこちで設営準備がなされていました。肉まんの3倍くらい大きい菊。確か28日が旧重陽ですね。
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敷地内の丘周辺をぐるりと歩いたら、施設内の売店をひやかして帰宅、のはずが、ついうっかり平ザル3個セットを見つけて買ってしまいました。ちょっと干しもの用に使える平ザル長く探していたので。帰宅してから、なんでいきなりザル3個もぶら下げて帰ってくるのかと家人に問われましたが、そこはね…出会いは突然ということで。とりあえずサンルームにて、花梨の追熟と調理で余ったキノコ干し用ザルとしてデビューさせました。

横手の産直は現在、様々な品種のりんごで大賑わいです。毎年知らない品種が出てくるので味見に大忙し。和梨に似た味がすると言う黄色い品種(「あきのしずく」だったかな)にも心ひかれたのですが、ずっと興味のあった秋映え(果肉も赤い品種)を購入しました。あとなぜかスーパーにはめったに並ばない紅玉も。この「めったに」がくせもので、たまに見つけると、うっかり買ってしまいます。ざるに続いて当日2つ目のうっかり。たまに外出するとすぐこれだ。さて、紅玉。何にしましょう。土鍋で煮りんご?煮ておいたら後は冷凍パイシートでなんとかなりますしね。ああ、でも雑誌で見かけたアーミッシュ・レシピの焼きりんご包みパイも気になる…誰か作ってくれないかしら(笑)。

初冬になると、「やたか」と「ふじ」ばかりに並ぶようになるので、「とき」や「シナノスイート」をはじめ、最近聞くようになった品種は早いうちに試してみないと、あっというまに機を逸してしまいます。品種のちがうりんごでジャムを煮たら、どんなふうに違いがでるのか興味があるところです。いつかやってみたいのですが、今のところ、冷凍庫の中がジャム長者。まずこっちを先に消費しないとね。

平日の、人気のない散策路独り歩きでしたが、久しぶりに日光もたくさん浴びてすっきりしました。地味散歩最高!!
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2017年05月22日

スズキコージ ヤッホーホイホ―展 秋田県立近代美術館 

先週、横手の近代美術館にスズキコージ展を観に行ってきました。
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持っている絵本は数冊ですが、昔、参加していた読書会で人気が高く、サイン会や講演会に行ったことがある絵描きさんです。まさか秋田にやってくるとは。ほくほく出かけて行ったのですが、いざ来場してみたら、来場者が終始、私一人という展開でさらにびっくり。たまたま誕生日でもあったのでテンションあがりました。いつもであれば、携帯だの話声だの、見ている絵との間を通過されるだのと、マナー悪いわ〜(怒)(怒)と思うことが1回や2回や3回はあるのですが、今回は全くのストレスフリーでゆっくり観賞することができました。満喫しすぎて2時間半も滞在していた私。置かれている付属の絵本も挿絵の一枚一枚を原画と見比べながら見られましたよ。ライブペインティングの大きな絵で囲まれたホールでは、「この空間に私一人!!」というあまりの贅沢さにくらくらしました。これまで色々な展覧会に行きましたが、誰もいなかったというのは初です。きっとゴールデンウィ―クが終わったばかりで、田植え直前だったからでしょうね。

何年か前に東南アジアのろうけつ染めの手法で作品を手掛けられているドキュメントを見たことがあるのですが、その作品もさりげなくホールの天井からぶら下がっていて、「おお〜」と思いました。そして絵本とちがって近年のライブペインティングはシャガールみたいな雰囲気が加わったようにも感じました。これは新発見。

これまでロシア等寒い国の民話の絵本の挿絵が似合うなあと思っていた方でしたが、ナンセンス絵本の挿絵も合うなあと思った今回の展覧会でした。様々な手法で実験的に思える挿絵も多くて、原画を見るとあれこれ絵本を読みたくなるのですが、今回は特に「ガブリシ」の絵本が欲しくなりました。自宅の本棚に並べている絵本とは雰囲気が違うので、影響されたのがよくわかります(笑)。

観終わった後は、家に直帰というのももったいなかったので、ふるさと村の美術館側の斜面(彫刻の森というらしいです)を散策してきました。

風で随時動いて形を変えている羽のようなもの。コレ、なんだか好きなのです。強風の吹く夜など、寝しなにふと思い出して、今頃どんな動きをしているのだろうと考えたりすることがあります。
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宇宙船が着陸したようと言われる美術館の建物を横から。この赤い斜めの部分は長いエスカレーターです。あんまり動いていることがない(利用時だけ動くのかもしれません)のですが、一度だけのったことがあります。
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どうせなら、こんにゃく石を観に行こうと思って、てっぺんまで登りました。コレがこんにゃく石です。いつ見ても「なにこれ」と思う(笑)。猫のせたいわあ。
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下りながら個人的に大好きなキリンちゃんを望む。
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この花、なんていうんでしたっけ?
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一ヶ月前までと比べて、ずいぶん緑が濃くなってきていました。この彫刻の森、紅葉の時期もいいのですが新緑の時期もいいです。登る時はふるさと村からやってくる列車の運行に気をつけましょう。

美術館のリーフレットで、今夏は、秋田市の県立美術館に短いですがエロール・ル・カイン展が来ると言う情報もゲットしました。こちらも絵本の挿絵の展示会です。15年くらい前から少しずつ絵本を集めている絵描きさんなので、こちらも行かねば。

今年は秋の「明治の工芸展」と「花森安治展」を視野に入れていたのですが、外出予定が1つ増えました。疲れて億劫という気持ちに負けて出不精にならないように気をつけないと。夏まで頑張って仕事します。







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2016年11月26日

橘小夢展へ行ってきました

昨日、晴れていたら、横手の近代美術館で開催中の橘小夢展2回目へ行こう、と思ってカーテン開けたら、ばっちり雪降り、しっかり積雪してました…。体力も財布の中身も低空飛行気味なので、行くなという展示の啓示ということにして自宅で大人しくしてました。残念。

数年前の春先に東京の弥生美術館であった展示を観に行けなくて、がっかりしていたら、向こうの方から来てくれた(?)今回の小夢展(http://naraoka.sblo.jp/article/79745040.html?1480139470)。今年の四月に開催を知ってから、気合いを入れて(特に何するわけではないのですが)楽しみにしてました。なので1回目は開催直後に行きましたよ。

美術館入口の「地獄太夫」さん。
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艶やかなお顔にばかり目が行っていたのですが、着物の柄が凄惨な地獄絵図。この対比にぐっときます。
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この方は、軸物だと勝手に思い込んでいたのですが、実際は小さめの屏風でした。こんな屏風が部屋に置いてあったら軸物以上に、そこにいる感があって落ちつかないと思われます…ずっと見ていたいけれど落ち着かない、この不思議(笑)。展示では構図を取った屏風も一緒に並べてあって、制作過程を思うとおもしろい展示の仕方です。あまり下絵的な物が表に出てくることはありませんしね。

ずっと見てみたいと思っていた「睡魔」も同じ構図で色調がちがうものが二枚。2種類あったの!?ポストカードは明るい色調明るめの方だけの販売でした。暗めの方もあればいいのに。もう一枚、期待して行った「玉藻の前」はポストカードもなく。けれど、本で眺めていたものの本物見られたから満足しました。「鷺娘」は原画の方が比べられないほど素敵。印刷ではいまいちだった傘の透け加減から目が離せませんでした。

江戸川乱歩等の挿し絵の原画もありました。物語の内容と雰囲気合う〜。この時代の挿し絵や装丁は、ある意味とても贅沢だと、いつも思います。

橘小夢は秋田出身ということで、今回は個人蔵の物が多く、また見られる機会があるかどうか分からない物が多い特別展でしたが、こういう品々(掛け軸や屏風や絵画)を所有してみえる方が、こんなにも存在すると言うことも衝撃でした。普段、蔵に所蔵してあるのか、客間にさりげなく置いてあるのかは分かりませんが、どっちにしろすごいと思うのです。

今回の展示を観に行っての一番の印象に残ったもの、それは観賞にみえているお客さんたちの感嘆のため息でした。今まで色々な展示観にいきましたが、こんなにあちこちからため息聞こえた展示は初めてでした。

ああ、やっぱり頑張って二回目行けばよかったかな…。

図録の販売がなかったのでポストカードを購入してきました。図録とグッズ用貯金を春からしてきたのですが、肝心の物があまりなかったので、あら?という感じ。
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もしまたいつか小夢展があるならば、図録も作ってくれるといいなあ。
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2016年11月07日

定禅寺通り〜Les VACANCES 仙台2日目

仙台2日目。朝は、しっとり曇ってましたが、お昼ごろから風雨になりました。

2日目は、仕事ではなかなか行きにくい、以前、生活していた辺りを歩こうと思っていたので、北四番丁〜二日町〜定禅寺通り〜立町を雨にも風にも負けず闊歩しました。ちょうどケヤキの落葉シーズンで、雰囲気最高!のはずでした。晴れていれば。
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通い詰めていたメディアテーク2階の図書館にも行ってみました。独特の音の響きと匂いが懐かしい。当時、もっとあればいいのにと思っていた開架書棚、大仙市の図書館に慣れた目には感動的に冊数もジャンルも多い。ため息が出そうでした。

メディアテークの後は、西公園付近にある手仕事良品を扱っているお店「Les VACANCES(レ・ヴァコンス)」へ。引っ越した後にできたお店なので、気になったまま、すでに数年経過、やっとやっと訪問できました。

お店の中は、お洒落で落ち着いた雰囲気です。
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同じ手仕事品を並べているのに、うちの展示場のような地味〜な感じが全然ありません。見習わねば。照明工夫せねば。壁の色、もう少し明るい色にしたいなあ。
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一番下の棚の左から二番目のお皿、チキンソテーなど盛りつけたらさぞや美味しいことだろう、と購買欲が頭をもたげましたが、う〜ん、お皿は今、食器棚が密集状態だからな…。
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頑張ってお皿はあきらめて、欠員(初夏に大破)のあるグラスを購入しました。店主さんの説明では、沖縄ガラスで修業された後、和歌山新宮で制作されている方のグラスだそうです。青やグリーンもありましたが、今夏、グラス探ししながら、いいなあと思っていた色がこの系統だったので、こちらに決定。
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隣の黄色い缶は、ノルウェーの純ワセリン。仕事がこれから手荒れの時期に入るので、会社常備にして、今年は、これで乗り切る予定です。

突然の訪問でしたが、店主さんは、ご丁寧に対応して下さり、色々お話させていただいてきました。楽しいひとときでした。扱っている手仕事品や陳列、来店されていた他のお客様へのご対応の様子などから、手仕事品の販売や購入の、これまでとちがったスタイルができてきているように感じました。

秋田県内での楢岡焼は、お土産品、贈答品としての需要が依然として圧倒的に多いのですが、外では、自分や家族の日々の楽しみのために、いいと思えるもの、愛着の持てるものを探しているお客様が増えてきていて、お店側も品物の寄り詳しい情報、場合によってはお客様にとって付加価値にもなるような情報(どこの地方で作られてきたものという説明が、より詳細になって、どの地方のどこの工房で誰が作ったものか)の提供も必要とされているような。

うちの会社の販売場での販売や見学の説明も精進しないと。こういうことは地元から出てみないと分かりにくいことですね。なんとなく感じていたことに確信が持てたように思います。行って良かった。

帰りは、仕事抜け出してきてくれた友人に見送られて新幹線へ。出発後「置いて行かれたみたいで寂しい」とのメールが届きましたが、それは花火の後に見送りに行った時の気持ちと一緒。次が楽しみ、と思えるまでのちょっとが寂しいんですよね。

今回も仙台旅行は実り多く終わりました。充実させてくださった仙台の皆様ありがとうございました。

また行きます。



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2016年11月06日

うみの杜水族館

10月31日、11月1日の2日間で仙台に行ってきました。出張では数回行きましたが、プライベートは数年ぶり。天気が定まらない今秋ですが、出発時は晴れました。

秋田新幹線のいいところ。田沢湖駅あたりから雫石駅にかけての車窓がすてきです。見頃の紅葉の上を帰ってきた白鳥の群れが飛んでいました。
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仙台駅で、なんと会社休んで出てきてくれた友人たちと待ち合わせて在来線へ乗り換え、うみの杜水族館へ。途中、「津波浸水地域」のプレートが。今は何事もなかったかのように復興していましたが、押し寄せた津波が建物群にぶつかって流れが変わり、少し離れた地域の被害が大きかったという話を聞きました。

さて、水族館。新しくてきれいでした。周りは広い駐車場と空き地でがらーんとしてましたが、これから何かできていくのでしょうね。
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展示されている生き物は、マリンピアからの古顔が多いからか、人慣れしていてサービス精神旺盛でした。なにをするとお客が喜ぶのか分かってらっしゃる雰囲気。カメラを近づけると寄ってきます。
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大きな水槽もありましたが、小型の水槽も結構並んでいて「マリンピアの香りを感じるよね」と言い合うマリンピア育ちの私たち。昔、マンボウ観に行ったなあ。←年代のばれる感慨。

水槽から水槽へと渡り歩いているうちに、なんだかくらくらしてきたと思ったら、入場から3時間半が経過してました。水族館は生き物の生態の関係もあるのだと思いますが、明るくなったり暗くなったりの繰り返しが結構体にひびきます。しかし、腰かけて休むスペースが出口付近か外のイルカプールの辺りにしかない…。そしてイルカプールはふきっさらしで、この時期は寒い…。まだ新しい施設なので、いろいろこれからなんでしょうね。簡単な腰かけ程度でいいので休憩スペースを随所にぜひ。ロッカールームやクロークはないと聞いてましたが、設置されてましたよ。

ちょっと回復してからは、海獣地区へ。オタリアを触ってみよう!という催しにちょうど間に合いました。オタリアに触りながらポーズをとってスタッフさんに写真を撮ってもらうと有料ですが、通路を通過するオタリアに一瞬触れたり写真を撮るのは無料とのこと(ここで友人から「ところどころで、お金の匂いがするよね」という名言?が 笑 )。過去、あっかんべートドやセイウチと個人写真を撮ってもらったことがあるので今回は無料の方にしました。不特定多数にぺたぺた触られるのに頑張るなあ、オタリア。友人は「あったかかった!!なんで!?」とくりかえしておりました。水の中にいるので冷たいと思っていた模様。
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今回、初めて寝ているペンギンというのを近くで見ました。つま先を上げてかかと立ちで寝ている…。かかととしっぽの三点で体を支えている模様。本来の生息地ならではの生態…なのかしら?
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そして、やっぱりペンギンと言ったら、こういうアウトロー系なのが必ずいるのです。その先に何があるのか。気になるけれど、たぶん人間には分からない。彼は、ずーっと、この姿勢のまま作りモノが混じっているかのように動きませんでした。
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夕方、仙台に戻ってきたら、ハロウィーン当日だったので、駅構内はごったがえしていて、ちらほら仮装した方がいました。マンションの駐車場に仮装したちびっこと保護者が集まっていたり、道端に腰をおろして血糊(みたいなもの)を手足に塗り込んでいたり、お手洗いからカオナシ(「千と千尋の神隠し」)の集団が出て来たり。秋田にも、この波はくるのかな〜。

車の切れ目に撮影したので、だいぶブレてますが、ハロウィーン装飾のお店もたくさん。友人もテンションあがって「来年のハロウィーンは何かやりたい、仮装以外」と言っていましたが、数年後には仮装してそう(笑)。
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来年は、うちの会社も何か飾ろうかしら?入口がハロウィーンで、中は楢岡焼…ギャップがすごそう…。

しかし、お店に見えるお客様方から聞いてはいましたが、仙台駅前、変わりましたね。「東京みたいだよ」とおっしゃっていたのがなんとなく分かりました。なんかこう、人や建物や空気が密集した感じ。4年半、頻繁に行き来した場所なのに知っているものと知らないものが半々くらい混ざっていて、夢の中にいるような不思議な感じがしました。たまには記憶修正に行かねば。

出不精を反省します。引っ張り出してくれた友人たち感謝です。






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2015年11月14日

池田氏分家庭園 夜の部

今年、池田氏分家の庭園ライトアップにやっと行くことができました。雨、風邪、結婚式出席と毎年何かしらがあって見送ること数年。2日間だけなので予定遂行が意外に難しいのです。

さて。
駐車場に車を置いて庭園まで田んぼの中の道を歩いて行くと、庭園に入る前にまず出店。納豆汁のテントが設置されてました。夕食前でしたが目的は庭園なのでスルーしました。

足元は真っ暗でしたが頭上は赤いライトに照らされた紅葉。紅葉。紅葉。
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月も星もない曇天の夜だったので、闇に吸いこまれるように紅葉の層がどこまでも重なっているように見えました。紅葉ってこんなに大きくなる木だったんだということを実感。赤いライトじゃなくてもいいのではと思うほど深紅に色づいていました。このまま着物か帯の模様にしてしまいたいくらいです。
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庭園中央の池は赤と緑と青の光でライトアップされていました。青と緑の原色が強くておどろおどろしく「陰陽師…?」と呟いてしまうほど何か出てきそうな雰囲気(笑)。
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水辺に散り落ちた葉は昼夜問わず目がひきつけられます。
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池の傍ではサックス演奏が行われていました。
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到着したときはジャズが流れていましたが、帰り道には美空ひばりや吉幾三になっていました。田んぼの中の真っ暗な道を行きかう人々、出店の灯り、流れる演歌の演奏。これはあれだ、盆踊りの帰り道にそっくりだ!と気づいてしまった時のがっかり感と言ったら…。晩秋の闇に浮かぶ紅葉の帰り道、もう少ししみじみとした味わい深い気持ちを抱いて帰りたかった。

庭園内は池田氏庭園と同じく遊歩道が設置されていましたが、暗いのとコンサートが開かれているので、もうあってなきのごとし、誰もが縦横無尽に庭園内を歩き回っていました。たった2日間とはいえ紅葉の木の根やお庭のダメージは許容範囲なのでしょうか。本家の方で「苔養生中。飛び石以外踏まないでください」「歩道から出ないでください」という注意書きがたくさんある分、心配になりました。紅葉の木はここまで大きくなるのかと思わせられるくらい大きい紅葉の木、傷んでしまってからでは気の遠くなるほど長い時間がかかったり最悪枯れてしまったりするのでは?

私自身、不勉強で知識がないままなので無責任と言われそうですが、享受するだけではいかんよなと思った帰り道でした。

余談ですが、池田氏庭園開放はこれですべて制覇しました。
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2015年11月12日

池田氏庭園の紅葉 池田氏庭園の紅葉

秋の池田氏庭園公開へ行ってきました。去年は紅葉のタイミングを外してしまったので、日を計っていたのですが、紅葉、晴天、休み、体調と条件が多くなるとなかなか難しく、結局もう今日しかないというところまで引っ張って曇天の中の散策となりました。

紅葉も洋館も薄暗い曇り空ににじんでいる…。
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お池周りの水辺も艶やかな秋というより寒々しさというかしみじみというか秋も終りだねえという風情のが強いかも。葉が落ちて枝ばかりになってしまった木が多くて残念。この雪見灯籠の背景の木が真っ赤な葉に覆われていたときに見たかった。
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それでもありがたいことに裏手(池や洋館と反対側)はまだ見頃でした。

赤に。
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黄色に。これは散り落ちても綺麗なものですね。
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両方に。
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深紅。福神漬けのような赤、と思う風情のない私。
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各シーズンの公開時に何度か足を運んできましたが、毎回少しずつ整備が進んでいるようです。今回は入場料がぐぐっと上がってました。修復と整備が進められている証拠と受け止めました。必要な場所に無駄なく使っていただけるなら文句なし。そして券売機まで設置されている!資料館となっていた米蔵も中の資料が池田家の方々の写真や功績、家財などがメインになってきていました(余談ですが、お子さん方のモノクロ写真を見て、ハンドメイド感溢れるワンピースにぐっときた私です)。以前は、楢岡焼発掘調査結果云々のガラスケースがあって、なんで!?と思ったものでしたが、今回はこれだけ。展示していただけるのは嬉しいですが、やはり場所的に池田家関係の資料が多い方が嬉しいように思います。池田家に来ているのですから。
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やはり立派な家財。
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地元の小学校に給食事業を展開した業績の資料で、当時の給食用の弁当箱もありました。黒塗りの弁当箱に金文字で○に「い」の字。便利なものが少ない時代だからこその贅沢、プラスチックの仕切りなし弁当箱給食9年間の身には嘆息ばかりの羨ましさです。また、お雛様や元は羽子板でしょうか、押し絵も数枚ありました。今後こういう縁の品の展示が増えていくことを願います。背景を知らずに今目の前にあるものを見えるようにだけ見学というのは、やはりすごくもったいないので。

来年はぜひ晴れた日に行きたいです。




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2014年11月17日

池田市庭園開放〜秋〜

10/31に池田氏庭園に行ってきました。お天気は今日が最高という秋晴れだったのですが、10月半ばくらいから眩暈が続くという不調っぷりで行くかどうか迷いに迷いました。が、あきらめたがゆえに一年抱えることになるであろう気持ちを思って決断。ちなみに去年は喉風邪による発熱であえなく断念したため、「行けなかった」という気持ちをじくじくと抱えておりました。加えて、アパートの下の部屋の子供が最近鳴りモノを覚えて騒々しく、隣のおうちは丹精している庭の雪囲いを始めたため早朝からチェンソーの音が響いていて、自室ではとても休めるとも思えず。日の射さない室内で求めないにぎやかさにいらいらしているよりは爽やかに外にいた方がいい、といってもほぼ座ってばかりだったのですが。

緋毛繊を敷いたベンチからの風景。
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かなり長いこと一人でぼーっと座ってたのであやしい人に見えたかも。眩暈は世界が回る感じではなく度の強〜いメガネをかけさせられたような、視界がくらくらと狭まる感じのもの。広々としたはずの風景が不思議にシュールに歪んで見えました。

眩暈が軽くなってきたのを見計らって庭園半分の散策へ。
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ぽたーん。ぽたーん。と水音がすると思ったら水辺の銀杏の木からギンナンが小川に落下してました。このままおいていたら自然と余計な部分が腐ってギンナンになるんだろうな〜。
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銀杏は盛りでしたが紅葉はあとちょっとな色づき具合でした。真っ赤になったらさぞや見ごたえがと思いきや残りの公開日は雨ばかり。初夏、花火の日と何回か足を運んだ中で今回が一番ここに住みたいと思いました。注:手入れ云々は別として。
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夏の公開時は修復中だった米蔵が資料館として開放されていました。付き辺りにはなんと楢岡焼発掘調査結果コーナーが!国文祭用の展示?それとも常設?気になるところです。

庭園半分を回り終えてまた緋毛繊のベンチでしばらく休息。庭園保護のため石の上から出ないで下さいという注意書きにしたがって飛び石の上を渡るのは眩暈を抱えているとなかなか難しいものです(笑)いいお天気で乾燥注意報まっただなか、休憩しているだけで喉も肌もどんどん乾燥して行くのがわかりました。ここいらで少しお茶でも飲めたらな〜(自販機じゃなく)と思いましたが、庭園はまだ修復中、何か飲みながらのんびりと言うのはまだまだ先のこと。

気を取り直して後半の散策へ。水辺と言うだけでなんだかテンションあがるのはなぜでしょう。
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具合いまいちというのに二周もしてしまいました。ゆっくりゆっくりとですが。お天気を選んで紅葉の盛りや桜の盛りも見たくなりましたが、開放日が決まっている現在は実現不可能なのが残念です。早く常時開放になるといいな。まだ建物の後ろに外した場回の足場などがあって整備途中な様が感じられましたが、前回見られなかった米蔵のように着々と修復作業は進んでいる模様。限定解放の中でも初夏と夏と秋は堪能したので残すはライトアップのみ。今年は当日身内の結婚式があったので先延ばしになりました。来年はいけるといいな。とりあえず来年まで「今年も不調で行けなかった」という気持ちではなく「不調だったけれど行ってよかった」という明るい気持ちでいられます。来年は不調に見舞われないよう頑張ろうっと。



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2014年10月05日

大原美術館展に行ってきました

ここのところ多忙を極めてなかなかパソコンの前に陣取っていられない期間が続いています。ブログも更新せねばと思いながら、月日がばびゅ〜んと過ぎて行く日々。時間を少々遡及してリアルタイムで更新できなかった記事をアップします。タイムラグ、すみません。

さて、先月9月2日に横手の近代美術館まで大原美術館展を観に行ってきました(おおう、もう一カ月以上前のことになってる!)。

数年前に仙台で開催されたものを観たのですが、とても面白かった記憶があるので、開催情報を手に入れてすぐ手帳に記入、前売り券も早々に手に入れるなど自分でも笑えるくらいの力の入れっぷりでした。
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仙台での展示に行った時は、友人に誘われるまま大原美術館が何たる場所かも知らずに赴いたため、事前情報に事欠きすぎていたと反省して、その後書籍等々でぽつぽつと情報入手。なので、開催情報を得た時は、まさに、きたー!!という感じでした。以前、誘ってくれた友人に声かけてみようかと思ったくらい(笑)。

さて、前回観て気に入っていたカリエールの「想い」という絵が来るかどうか楽しみにしていたのですが、残念ながら今回は来ていませんでした…。ああ…。けれど、春先の牧草地ってこんなだよねと郷愁を覚えたセガンティー二の絵と再会。そして、江國香織さんの絵画エッセイを読んで見たいと思っていた児島虎次郎の「眠れる小さきモデル」が来ていたのでテンション回復しました。江國さんがこの絵の中のファブリックのさわり心地に思いを馳せてみえたので、椅子カバーの房などじっくりじっくり鑑賞(笑)第二展示室を観終わって戻ってまた観て、第三展示室を観てまた戻り、最後まで観てまた戻って観てきました。

第二展示室は重厚な雰囲気の絵画多し、そして夭逝の画家多し。作品に添えられた経歴に、○○の下で学びだの、○○の影響を強く受けだのと記されている絵はよく見ると色彩の使い方や人物の等身や静物の置き方等々何かしら、先にある人の影が見てとれるのが発見でした。けれどキャプションには経歴だけではなく、その作品が描かれた背景も欲しいところ。キャプションでなくとも、音声ガイダンス等で説明の補いがあればもっと踏み込んで楽しめるのにと思うのです。作品の前に立って眺めるだけでは私の力量では見落としばっかりなんだろうな〜。もったいない。

最後の展示室では仙台では見かけなかった現代の作家の作品が展示されていましたが、別の現代作家展で観た作品、もしくはグラフィックな雰囲気の作品が多かったので、ここはさくさく見学。

グッズ販売コーナーで「眠れる小さきモデル」の額装複製画が手ごろな値段で販売されていて迷いに迷ったのですが、今の住まいでは「お絵画様」になってしまいそうだったので断念しました。代わりによく使うであろうブックカバーとポストカードを購入したのですが、未練たらたらなこの感じ(笑)。複製画はいつか大原美術館に行った時に購入することにしよう。真ん中が江國さんの著書。本の表紙とカバーが同じだなんてお洒落ではないか、と自分を慰めてみる。
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その他、気に入った作品のポストカードを購入しました。セガンティー二の羊飼いのカードは仙台で一緒に観た友人用に、秋の路地のものは寒くなり始めた頃の手紙用に、カエルの王様は来年の梅雨頃の様子伺い用に。
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帰りは鑑賞の余韻を抱えたまま、少し離れた場所のカフェで休憩。美術館内にも落ち着いて休息できるカフェがあればいいのになあ。ふるさと村のフードコートではにぎやかすぎて余韻がちりぢりになっちゃうんだよなあ。初秋の広々とした風景を眺めながらお茶を飲みながら通り雨を眺めながら、ぼーっと過ごしてきました。ここしばらくで一番というくらい緩みました。
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大原美術館展は毎年全国1都道府県でしか開催されないのだそうです。次回の秋田での開催時に、果たして私は生きているんでしょうか。宮城県は数年前に終わったし、他の近県で開催されたら、また行きたいと思うのです。それを待ってるよりは岡山の本館に行った方が早いとは思うのですけどね。岡山まで行くのであれば頑張って豊島にも行きたいところ。
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現在、近代美術館では「猫まみれ展」が開催されています。前売り券を買いに駆けつけるほどの熱意はないのですが、時間が取れたら行ってみようかなと思います。江戸時代辺りの版画の猫、あったら観たいな。
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2014年07月26日

美郷町ラベンダー園

すでにだいぶ前のことになりつつありますが、美郷町のラベンダー園へ行ってきました。実家のすぐ近くなので毎年そろそろだな〜と思いつつ、近いしいつでも行けるしというよくある穴にはまって数年ぶりの来園です。ラベンダー園というのも実は全然しっくり来なくて場所的には昔の牧場のイメージから更新のない私の脳内。それはさておき、前日温帯低気圧が過ぎて行ったばかりなので山に雲がひっかかりまくり。薄暗い…。希望青空でしたがこればっかりは仕方ないですね。
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厚い雲が垂れこめていましたが湿度は思った程ひどくはなく、弱い風が吹くたびにラベンダーの香りの付いた空気がふわっと動きます。

どうも年々少しずつ拡張傾向にある模様。品種違いも植えられているようで区画によって花の付き方や大きさが違っていたりしてました。
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中には白っぽいような薄桃色のようなラベンダーも。新しい品種のようです。
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花株の間から急に雲雀が飛び上がり、鳴きながら高く高く登って行くのを何回か見かけたのですが鳥自体が小さいので撮影ならず。残念。

そしてお約束のラベンダーアイス。その場で食べると辺りの花から漂う香りの方が強いので、何かカシャカシャしたものが含まれたアイスという感じです。前回もそうで今回もそう。テイクアウトにした方が風味が際立つのかな。
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私の実家というか集落は上の画像の正面の杉林の陰にあります。よく人家があるように思えないとか、山と直結した公園しかないと思ってたと言われるのですが、確かに集落が2つもあるようには見えないかも(笑)。

帰りはサンアールに寄って帰宅。相変わらずびっくりするほど解放感に満ちた浴場で、その解放感と山の近さゆえ、実は私の友人間では人気の高い場所だったりします。昼下がりでしたが、のんびりと浴槽に足だけ付けておしゃべりに興じる姿がちらほら。よく「沐浴」といったタイトルで描かれる絵画の雰囲気ってこんなだな〜と思いました。そして脱衣所の忘れ物箱の上にはでっかい浮輪が!なぜだ?さらに温泉施設なのに売店に各種野菜の種がどーん!!農作業して汗を流しに来て種を購入して帰る図式が見えます。いいですね、地域密着型。とっきょ思い立って足を運んだラベンダー園周辺でしたがだいぶ緩みました。お休みの日、朝、起きた時は思いもよらなかった1日になると、何やら充実した1日をすごしたような気持ちになります。



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