お盆勤務明けの定休日、マスクとアルコールスプレーを携えて、秋田市千秋美術館の岡本太郎展へ行ってきました。絵画はエネルギーが強すぎて向き合うことが難しい時がありますが、立体や写真等の岡本作品は好きで、一時、関連本をあれこれ手に取りました。なので、太陽の塔関連の展示に期待大!!
太陽の塔の前に、まずは絵画展示室から。以前、美術番組で見て、気になっていた「坐ることを拒否する椅子」が3つもありました。しかも、キャプションには「座ってよい」とのこと。これは座ってみなければいけませんね。
↓椅子です。

歯のように見えるのは、なんとゼーゲルコーンです。斬新な使い方!!


いざ!と思ったものの、他の作品観賞中の方々が誰ひとりとして座らないので、一応、監視員の方に確認してから(←チキン…)、気持ちを強く持って座ってみました。瞬時にして、え!!という空気が流れて、ざざっと距離をあけられましたね、続いて座ってみる人も出ず…。この椅子、顔面に座るということで腰かける気持ちに躊躇が生まれるのだそうですが、周りの空気と視線の方がよっぽど拒否感がありました。座っていいって書いてあるのに!!せっかくの機会なのに!!周りの反応はどうあれ、私自身は生きているうちにやってみたいことのひとつを達成したので満足しました。3つ、全部座りましたよ!!
いよいよ、太陽の塔ゾーンへ。大阪万博の頃、私はまだ生まれていなかったのですが、二年ほど前に塔内部の修復番組を見てから興味津々です。

塔内部「生命の樹」の説明展示。コレ、小学生の時見てたら、ガラクタ集めて夏休みの工作宿題にしてただろうなあ。

興味深かったのは「祈り」の空間。

「地底の太陽」を取り囲む世界各地の民俗信仰(と思われる)面や偶像の数々。太郎さんがあちこちで目にしてきた色々がアウトプットされたんだろうなあ。向かって太陽右手付近にナマハゲの面もありました。東北旅行の折の体験の結実でしょうか。実際の万博会場においては、踏み込むのに少し勇気がいる空間だったのかもしれませんが、人の祈りの対象としての太陽の偉大さ、そして祈りに使う媒体はそれぞれあれど、祈る内容はあまり違いはないんだろうなあと思えました。
一番謎だったのは、万博後、コレが行方不明ということ。こんな大きいもの、どうしたら行方不明になるんでしょう。埋め立てられたいう説もあるようですが、それが本当だったら、ある意味、日本人スゴイ…。

出口付近にあった赤い手。くぼみに餌まいて鳥を呼びたくなります。

展示スペース的には普段よりも、こじんまりした印象でしたが内容は濃密でした。ああ、面白かった。また別の作品がきてくれるといいな。そして、椅子に座ったので次の目標は、実際に太陽の塔の内部を観に行くことに更新されました。
これから展示を観に行かれる方は、ぜひ「坐ることを拒否する椅子」に座ってみてくださいね。
posted by UH.Komatsu at 11:09|
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